前回の記事で、
「様々なバックグラウンドを持っているメンバーが混在している」
ということについて少し触れましたが、このことが管理士会の在り方についてどのような影響を与えているのか、ということについて深く感じることがありました。
今回と次回は、ここにスポットを当ててもう少し深く考えてみたいと思います。
※マンション管理士とか、管理士会に限った話ではなく、様々なコミュニティに当てはまることかとも思います。
そもそもの大前提として、マンション管理士会というものは、行政書士会や司法書士会のように、
「入会しなければマンション管理士として活動することができないというものではない」
つまり、
「入会しなくとも、マンション管理士として活動できる」
ということが大切です。
しかし、そうなると、なぜマンション管理士会に入会する必要があるのか?という疑問が湧いてくるのも当然のことかと思います。
ちなみに私の場合は、
・何もわからないので、とにかく今後の活動の糸口になるかもしれない
・会社が経費で入会金&年会費を捻出してくれる(笑)
というような2点が大きかったので、あまり深く考えずに入会したパターンです。
そして、実際に入会して1年が経とうという今、
「活動の糸口とするかは各個人の問題だが、情報は入ってくるし、日本マンション管理士会連合会(日管連)による取り組みに参加することができる(日管連加盟の団体に所属している場合に限る)」
というメリットがあることは確実です。
その一例としては、
・マンション管理士賠償責任保険
というものがあります。
これは、マンション管理士が実際に業務を行うにあたって、万一管理組合等に損害を与えてしまった場合があるとします。
その際、完全に個人として活動しているマンション管理士が、自己の資力をもって賠償することが難しい場合、かなり厳しいトラブルに発展してしまう可能性があります。
そんなとき、このマンション管理士賠償責任保険に入会していれば、管理組合への損害について、保険金が支払われるというものです。
宅建業者の営業保証金のようなものですね。
また、このマンション管理士賠償責任保険は、あくまで日管連の加盟団体に所属しているマンション管理士でなければ利用することができません。
つまり、実際に”●●マンション管理士会”のような団体のメンバーになったとしても、その会が日管連に加盟していない限りは利用できないということです。
他にも、まだ公表して良いかどうかわかりかねるものも含めて、様々な取組みがなされていることは事実です。
(ちなみに私は、そのうちの一つを今度利用したいと考えているため、2年目以降も継続して管理士会のメンバーという立場を継続する意向です)
ただ、繰り返しになりますが、管理士会へ入会することも、それらのサービスを利用することも、あくまで任意なのです。
そして、加えて大切なのが、管理士会に入会したからといって、どんどんと依頼があって、途切れずに業務を行うことができる、というものでもまったくないということです。
そこには、管理士会がそもそも
「仕事を取るため(生業としてお金を稼ぐため)に組織された存在ではない」
という志向であることが、かなり大きいのではないか、と考えるようになりました。
この1年、末端ながらにも管理士会のメンバーとして動いてきた中で、様々な行動や会話から、ひしひしと感じられるようになったのです。
「とりあえず管理士会に入会したけど、仕事が入ってくるわけでもないし、会費も払いたくないから脱会しよう」
と考えて行動に移す人が出てくることもあれば、
「最新情報は入ってくるし、抜けてしまうのも何だから毎月の定例会に参加するだけでもしておこう」
というのももちろん自由。
良くも悪くも、管理士会とはそういった自由な場であることが、この1年で非常によくわかったのでした。
コメント