マンション管理士の選び方① ~管理を誰かに頼みたくなった時のファーストステップとは~

マンション管理についての悩みというのは、実に様々な方がそれぞれの形で抱えられていることを、最近痛切に感じます。
管理組合としての悩みはもちろん、管理会社の悩みもあれば、区分所有者に近しい知人などからご相談をいただくこともあります。
当然、昨年の私のように、マンション管理士だっていつもたくさんのことに頭を悩ませているのです(そうですよね?)。

そんな悩める方々にとって、私が自らの経験・知識や調べものの結果などをこうして書き記していくことが、ほんの少しでも問題を解決する糸口となってくれればいいなと思います。

-管理を誰かに頼むといっても、そもそも何から始めればいいのかがわかりません!-

Q:
「輪番制で理事を交代する決まりになっている管理組合の者です。
 昔は輪番制でも、数名は積極的に理事や幹事などの役員をやってくれる方がいたのですが、それは残念ながら過去の話となってしまいました。
 今や、”極力何もやりたくない”という方が大半で、正直なところ自分もそのうちの一人です…。
 役員などはマンション管理士に頼むと良いと聞くが、何をどうしたらいいのか、頼むとどうなるのか、まったくわかりません。」


最近、このような問題を抱えた管理組合は珍しくありません。
今回いただいた質問を機に、マンション管理士のもつ性格や展望も含めて、”マンション管理士を選ぶ”をテーマにいくつか記事にしていきたいと思います。
(一般的なQ&AやFAQのように、ズバッと「A:〇〇は△△です!」とお答えできず、長くなるのがつらいところなんですが…)

その第一回である今回は、マンション管理士をマンションの外部からの専門家として管理組合で利用する、いわゆる第三者管理とマンション管理士について考えてみます。

-第三者に管理を任せる時に気を付けるべきファーストステップとは-

第三者管理(区分所有者以外の赤の他人が理事長などに就任する)ということが、マンション管理士の間でも以前から話題に上りはじめています。
これには、平成28年に標準管理規約が改正され、新たに外部専門家も活用していこう、という国の意向が見えたことが大きいでしょう。

マンション管理士会としても、第三者管理を行うにあたっての勉強会なども開催されておりますし、第三者管理の社会的なニーズが日増しに高まっていることを敏感に受け止めているはずです。

ただ、一つ大切な前提があるのですが、実は、

現行の法律では”マンション管理士でなければ第三者管理をしてはならない”というものではありません。

逆に言うと、誰でも第三者管理を行うことができるのです。

マンション管理士でなくとも、弁護士や建築士でも可能ですし、そもそも何の資格も無くともできてしまうというのが現状です。
※もちろん、規約で特定の資格者等に定めている場合には規約に従うことになります。

この事実を理解したうえで、誰に頼むか?ということについてしっかり考えるのが、まさに「管理を誰かに頼みたくなった時のファーストステップ」だと思いませんか。

-じゃあそもそもマンション管理士って何なんだ?-

じゃあ、なぜ”マンション管理士に頼むと良い”と言われているのか、ということが気になってきますよね。

私は、マンション管理士というものが、”マンションそのもの(ハード面)+そこに住む住民(ソフト面)の専門家である”ことに起因すると考えます。

あくまで私見ですが、現在のマンション管理士には、弁護士や建築士のように、

「ここが自分の独壇場だ!」

と言い切れる明確な分野を見出せている管理士は、かなり少ないのではないか、と感じています。

しかし、これが意外と大切なことなんだ、とも感じているのです。

たとえば、

・建築士
 →ハード面はお任せ。管理会社からの言いなりにならないよう、設備の点検・更新や大規模修繕の相談などに心強い
  →ソフト面のトラブルやコミュニティ形成は、建築士という資格からは少し遠い

・弁護士
 →法律のスペシャリスト。ソフト面のトラブル相談、訴訟ごとはお任せ。
  →ハード面について、法律の絡まないことからは少し遠い

というのが一般的な性格かと思います。

その一方で、マンション管理士の場合は、そのちょうど中間に位置していると言えるのではないでしょうか。


マンション管理士の担当すべき職域はとても多岐に渡っています。
大規模修繕計画の見直し、マンション内で住民が円滑に暮らすためのコンサルティング、etc…。
もちろん管理士によって、ハード面が強いのか、ソフト面が強いのか、という個性はあります。

ただ、どんな管理士でも、”マンションで生活していくこと”について幅広くカバーできる。

それがマンション管理士の性格であり強みなのだと私は考えています。

次回は、そんなマンション管理士の性格や、その立脚するサポート体制などについて、最近の流れもふまえてもう少し踏み込んで考えていきます。

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